本間 龍のブログ

原発プロパガンダとメディアコントロールを中心に、マスメディアの様々な問題を明らかにします。

足利事件・菅谷さんを懲役にした人々とは

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 このサイトにアクセスしてくれる人のログを見ていると、足利事件での当時の責任者を捜している人が非常に多い。今回は時系列的にそれらを網羅してみよう。(肩書きは当時)



<警察関係>

1991年12月 菅谷さん逮捕・起訴



・県警本部長    山本博

 (当時県警捜査最高責任者)

・刑事部長     森下昭雄
捜査一課強行班長 橋本文夫警部 

 (菅谷さんに自白をさせた現場担当刑事) 





<検察>

・森川大司 検事



裁判官



93年7月 宇都宮地裁  無期懲役

 宇都宮地裁裁判長 久保真人

 樋口直、小林宏司裁判官 

 

「否認以前の犯行自供は具体的であり、DNAも一致している」(判決文)





96年5月 東京高裁  控訴棄却

 東京高裁裁判長  高木俊夫

 岡村稔、長谷川憲一裁判官



00年7月 最高裁 全員一致で上告棄却、無期懲役確定

 第2小法廷裁判長 亀山継夫

 河合伸一、福田博、北川弘治、梶谷玄裁判官

 「最高裁証拠調べをする場ではない」

 (上告から5年後に訴えを却下)



02年12月 宇都宮地裁再審請求



08年2月  宇都宮地裁 再審請求棄却 東京高裁

        即事抗告



 宇都宮地裁裁判長 池本寿美子

 「再審用に弁護団が用意した毛髪の採取過程の裏付けがない(本人のものかどうか証明できない)」として請求を却下

提訴から6年後)



08年12月 東京高裁、DNA再鑑定を決定

09年 5月 再鑑定で「不一致」結果

・    6月 菅谷さん釈放 





 こうして時系列でみてくると、特に異様に映るのが5年も費やして無期懲役を確定させた最高裁第二小法廷と、6年ものあいだ再審請求を店晒しにしたあげく「提出された毛髪が菅谷被告のものである確証がない、再度調べる必要もない」として請求を却下した宇都宮地裁の池本裁判長だ。この間の11年間、菅谷さんは拘置所刑務所で無念の時を過ごしていた。保釈されていた訳ではないのだ。結局この間に時効も成立してしまい、真犯人を捜すことも永久に出来なくなってしまった。まさに無能、無責任の極みだろう。



 これまで県警や検察からの謝罪は行われたが、裁判所からの謝罪は一切ない。己の失敗を認めず、謝罪もしない上記のような連中に、人に責任を説き、刑罰によってその償いを強いる裁判官という重い職務を全うする資格があるだろうか。悲惨な冤罪を二度と発生させないよう、こうした人々の責任を明確にしていかなければならないと切に感じる。

<参考>
魚の目 http://uonome.jp/topic/495/3
江川昭子ジャーナル http://www.egawashoko.com/c006/000292.html
週刊朝日 6/26号

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