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本間 龍のブログ

原発プロパガンダとメディアコントロールを中心に、マスメディアの様々な問題を明らかにします。

出所者とタリバン兵、どっちが大事?


 岡田外務大臣アフガニスタンを訪問、現地を視察した。米国とは違うやり方で同国の復興を援助しようという意気込みは素晴らしい。

 アフガニスタンカルザイ大統領との会談で、岡田外相は「アフガニスタン復興支援は重要なテーマだ」と述べて、元タリバン兵士の職業訓練など民生分野を軸とした復興支援を強化していく方針を伝えた。

 昼のワイドショーでコメンテーターが、
「今アフガンで一番問題になっているのは元タリバン兵の職業訓練・再就職をどうするかなんです。投降してきても職がなければ食うためにまたタリバンになってしまう。その解決のために日本が援助するというのは素晴らしいですね!」
とべた誉めしていた。

 もちろんその通り。でもこれって、国内の出所者問題と全く同じ境遇ではないか?

 タリバン兵はそもそも犯罪者なのか、という疑問はあるが、現状ではアフガンの治安を乱すテロ組織と見なされているから、まぁ犯罪集団という区分けだろう。しかも彼らの場合「確信的な殺人犯」が大多数だ。それに比べれば、日本国内の出所者の犯罪レベルなど子供のようなモノだろう。しかし、この出所者の社会復帰が全く機能しないため、再犯率が高止まりしている現実がある。

 国内では毎年3万人が出所するが、その5割以上が再犯してム所に戻ると云われている。云うまでもなく出所しても職がなく、雇ってくれる所もなく、そして生活援助の術も全くないからだ。これに対し、政府の対策はかけ声ばかりで全く何の効用も果たしていないのが現状だ。

 そのあたりは拙ブログの「出所後」「再犯問題」のカテゴリーをご覧いただきたいが、一般の方が考えている以上に、出所者が職を得るのは難しい。ましてや40を過ぎれば日雇い以外には何もない状況である。

 更に高齢者となれば、出所した瞬間から肩書きが「失業者」に変わるだけだ。そして結局万引きなどの微罪を犯してム所に戻る。最終的にそれは社会的コストの増大となって税金の浪費に繋がっている。

 こう書くと「日雇いでもあるだけいいじゃないか、贅沢ぬかすな」という人が必ずいるが、日雇いでは継続的な生活を営む糧とならない。出所者といえども寝る場所が必要だが、日雇いでは家賃など稼げない。そもそも明日も仕事にありつけるかどうかもわからないのが、日雇いなのだから。一旦体でも壊せばもうお終いである。

 元タリバン兵を救済してアフガンの復興を援助する志に何ら異論はない。ただ、自民党政権が長期に渡ってほったらかしにしていた出所者問題にも、アフガン援助問題の数分の一でも良いから日が当たってくれれば良いな、と感じた。

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