本間 龍のブログ

原発プロパガンダとメディアコントロールを中心に、マスメディアの様々な問題を明らかにします。

JR西日本よ恥を知れ(追記あり・アンケート追加)

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 今朝の朝日新聞社説でも批判されていたが(このブログは昨日の物)ここのところ福知山線事故調査でのJR西日本の意図的な証拠隠しが相次いで明らかになり、遂に事故報告書の検証まで行う事態となった。



 前原国交相は9日の記者会見で、「お引き受けいただける遺族や被害者の方に一緒に検証をお願いしたい。運輸安全委員会への信頼回復が得られるよう、万全の努力をしたい」と述べた。今日現在で作家の柳田邦男氏がメンバーに内定しており、検証結果によっては報告書が改訂される可能性もある。

 

 それにしてもこのJR西日本の「責任逃れの為のやりたい放題」はすごい。

この一ヶ月で判明しただけでも



事故調査委員から調査報告書を事前入手

・調査報告書の手直し要求疑惑

・そもそも中立であるべき調査委員との頻繁な会合

・意見聴取会公述人への利益提供

・公述人への内容変更依頼

・自らに有利な証言をしそうな者を勝手に公述人に応募

・函館線事故内容資料(福知山線事故原因類似例)を事故調に提出せず


 いやはや、ハリウッド映画顔負け(やっていることはセコイが)の企業防衛である。

しかも随所に山崎正夫前社長の名前が出てくる。罪に問われた企業トップ(しかも超大企業だ)自らがせっせと証拠隠しに奔走している姿は保身のためとはいえもはや滑稽に映る。



 しかしもちろんこの事故で亡くなった遺族の方々の怒りは凄まじいものだろう。事故を犯した相手が、責任を認めないばかりか、責任を逃れるために総力を挙げて隠蔽に狂奔し、中立と信じていた調査委員会の委員までもが実は相手側と通じていたなんて、安っぽいドラマを地でいくひどさだ。



 以前も書いたが、私はあの最終報告書には本来まだまだ書かれなければならないことが欠落しているのではないかと疑っている。柳田邦男氏ならば、恐らくは事故調のでたらめぶりを暴いてくれるだろう。



 それにしてもJR西日本という会社は自浄能力がないのか。前社長がやりたい放題やってのけたのに、会社としてきちんとした総括も反省の弁も聞かれない。一体、乗客の安全をどう考えているのだろう?黙って家畜のように文句を云わず乗っていればいいと思っているのだろうか。これでは毎日同社を使わざるを得ない利用客は不安で仕方あるまい。



 ここまでやりたい放題やっても、山崎正夫前社長は在宅起訴、上記の行為は違法じゃないから罪に問われない。カネと権力をもっている奴は留置場拘置所も体験せず、大勢の御用弁護士に囲まれて悠々と執行猶予を狙える。検察も裁判所もなめられたものだとつくづく思う。



 世の中には、コンビニで500円の菓子を万引きして懲役を喰らうホームレスがいる。しかし彼は別に人を殺した訳ではないし、たいした迷惑をかけたのでもない。それでも、カネや肩書きがないから即懲役になるのだ。翻ってこのJR西の事故では100人以上の人命が失われている。しかもその原因は偶然などではなく人為的な要因の可能性がが極めて高い。それでもその責任者が罪に問われない(懲役にならない)、などということが本当に有り得るのだろうか?

 単純にいえば、JR西がこれだけ証拠隠しに狂奔する姿勢そのものが、既に同社の逃れられない責任を明確に浮かび上がらせていると思うが、皆さんはどうだろうか。
 
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