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本間 龍のブログ

原発プロパガンダとメディアコントロールを中心に、マスメディアの様々な問題を明らかにします。

埼京線監視カメラ導入になぜ沿線住民は反対しないのか?

28日から、埼京線車両への監視カメラ導入が始まった。

(以下産経記事)
 多発する痴漢被害を防ぐため、JR東日本は東京と埼玉を結ぶ埼京線の一部の車両に試験的に防犯カメラを設置し、28日夕から運用を始めた。新幹線や特急列車で置引被害防止のためにカメラが設置される例はあったが、通勤電車では初めて。

 防犯カメラが取り付けられたのは、同社が所有する埼京線計32編成のうち1編成。この日は埼玉県川越市内で設置車両が報道公開された。とくに混雑が激しく痴漢被害も多い1号車のドア近くの天井に、高さ12センチ、幅15センチほどのカメラを2機取り付け、カメラが作動していることを示すステッカーも6カ所に張った。来年1月下旬にはカメラを4機に増やした2編成目を走らせる。JR東日本は「試験期間中にカメラの有効性とお客さまの反応を確かめたい」としており、3月末までに効果を検証した上でほかの路線への拡大も検討する。

 警視庁によると、今年1〜9月の都内の電車内における痴漢被害のうち埼京線は最多の12%強。ネット上で仲間を募って集団で犯行に及ぶ悪質な例もあり、警視庁などが10月、首都圏の鉄道事業者に電車内への防犯カメラ設置を要請していた。

 JR東日本は、映像は一定期間保存した後で消去することや、犯罪捜査以外には使わないことなどを社内で確認。乗客のプライバシー配慮を徹底することで試験導入にこぎつけた。

 ただ、ラッシュ時の満員電車の中では手もとは写りにくい。また導入車両も限られ、抑止効果には疑問の声も上がっている。

 この日、池袋駅埼京線ホームにいた、埼玉県内のアルバイト女性(20)は「少しでも安心して乗れるなら大歓迎」。一方、都内の男性会社員(54)は「小手先の対策では効果は疑問。痴漢の温床になっている超満員電車をなくす努力をするのが先ではないか」と辛口だった。
(引用ここまで)



 私は16日付メルマガでこの愚挙に対し反対の意見表明をし、これは全ての電車の監視化に繋がる危険な行為だと指摘した。しかし
意外なことに、あれからあちこちのブログを覗いてきたものの、この行為に対する反対意見というのは驚くほど少ない。

 更にもっと驚いたのは、当の埼京線沿線住民(埼京線利用者)から特に反対の声が上がらないことだ。一体この利用者達は平気なの
だろうか?毎日すし詰め電車に乗らされ、更に何の罪もないのに頭の上から監視カメラでずっと監視されて、これではまるで家畜同然
ではないか。

 そもそも論に戻ってみると、もちろん痴漢の犯人が一番悪いのは当然として、この問題の根本原因は痴漢を誘発する原因を放置して
いるJRにあるのではないのか。また、警察の対応にも手抜かりがあるのではないのか。更にもっといえば、利用客も時差通勤を実施したりして混雑解消に協力すべきではないのか。等々、いくつも先にやることがあるのではないか、という疑問が浮かんでくる。

 いくつかのブログでは、「痴漢対策はやるべきだが、混雑解消もなんとかしろよ」という利用客の声が多かった。私ならこれだけ悪名高い?路線沿線に住みたいとも思わないが、「15分以上もドアが開かない」ような状態を作り出して放置しているJRにも責任はある。私だったら、自分の利用している沿線で導入が検討されれば直ちに反対運動を立ち上げるだろう。

 というそもそも論に加えて再度言うが、たった一両に監視カメラを設置しても何の役にも立たないし、それは他の車両への導入の
地ならしに過ぎない。カメラ設置がはっきりしている車両でわざわざ痴漢するバカはいないし(ゼロではないかもしれないが)、そこでの運用結果を元にすれば、効果があるから他の車両にも水平展開すべし、という安易な推進論に結びつくだけだからだ。

 他ブログでも「天井からの監視カメラで何の役にたつのか」という指摘は数多くあった。さらに多くのマスコミもそこまでは指摘している。問題は、その疑問に明確な回答をださないまま見切り導入するJRの姿勢なのに、「駅構内にも監視カメラがあるから同じか」などという俗論でそれをなんとなく許してしまう現在の空気だ。不特定多数を漫然と映している駅構内の監視と、一旦痴漢事件が起きれば周囲の顔が全て認識される車内の監視は目的が全く異なるし、運用のされ方も当然違うのに、だ。

 恐らくは、埼京線以外の沿線に住む人間には今のところ関係ないから関心を示さないのかもしれないが、あっという間に自分の沿線
にも波及してくるはずであり、絶対に油断できない。JR東は犯罪捜査以外には使わないなどと言っているがそんなことは
当然だし、セキュリティも全く信用できない。さらに警察に提出を命じられたとき、それが本当に痴漢捜査以外に使用されないかなど、JR東に分かるはずがない。データが一旦警察に渡れば、コピーを取られて自由に使われるに決まっている。

 監視カメラは手元を映せないから犯人確保にはつながらないが、全車両に導入されれば心理的な抑止力を生むかもしれない。しかし
それは恐ろしい監視状況の代償としてであり、痴漢をするつもりがない殆どの乗客のプライバシーを根こそぎ奪う恐ろしい行為だ。
そして、必ず警察権力はそのデータを濫用しようとしてくる。こんな暴挙を絶対に放置していてはいけない。


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