本間 龍のブログ

原発プロパガンダとメディアコントロールを中心に、マスメディアの様々な問題を明らかにします。

NHK職員は即逮捕なのに高検検事は書類送検?



 

名古屋高検の検事が女性のスカートの中を撮影しようとして書類送検される事件が報道された。自分でも認めているのに書類送検だけで済むという。以下、毎日新聞より。





 盗撮:疑いで高検検事を書類送検へ 愛知県警



 名古屋高検の男性検事(44)が女性のスカートの中をカメラ付き携帯電話で盗撮しようとしたとして、愛知県警が県迷惑防止条例違反容疑で任意で捜査していることが分かった。同高検が15日、明らかにした。捜査関係者によると、検事は容疑を認めており、



県警は17日にも書類送検する方針



 高検や捜査関係者によると、検事は3月8日朝、名古屋市千種区の官舎近くのバス停で、バスを待っていた女性のスカートの中を携帯電話のカメラで撮影しようとした疑いが持たれている。別の乗客が目撃し、警察に通報した。検事は事件後、職務から外れているという。



 検事は95年任官で、08年から高検検事。財政経済事件を担当していた。松井巌・同高検次席検事は「国民の皆様の検察に対する信頼を大きく損ない誠に遺憾。深くおわび申し上げます」と陳謝した。【式守克史、秋山信一】



(転載ここまで)



 事件自体はもはや日常茶飯事のようになっているが、特記しておきたいのは、警察がとにかく検察に甘いこと。先月NHK職員が同じようなことをしたが、こちらは速攻で逮捕。この扱いの差は一体何なのか?最近の類似の事件を上げてみると、



・2月24日、道警釧路方面本部十勝機動警察隊長(60)を現行犯逮捕



・2月19日、NHK放送技術局報道技術センター職員(39)を現行犯 逮捕



・2月20日、警視庁教養課巡査長(32)を書類送検



・2月19日、板橋区小学校教諭(28)を逮捕





 などがあるが、これだけでもわかるのは、一般人には厳しく、身内には甘い体質だ。検事というのは一人で捜査でき、逮捕権もある非常に強い権力を持った仕事だ。もちろん普段はこのような事件を起こした人間を断罪する立場にあり、言い逃れが出来るはずがない。普通の人間が考えるなら、一罰百戒をこめて即逮捕になるはずだろう。



 それなのに愛知県警は逮捕せず、書類送検だけで済ませている。書類送検なら逮捕に比べて圧倒的にニュースの露出量が少なく、名古屋高検は胸をなでおろしているのだろう。逃亡の恐れがないからだとでもいうのだろうか。形式上は書類送検されて検察が起訴するかしないかを判断するが、検察が身内を



起訴するはずがないから、どうみてもこの件はこれでで終了、ということになる。



 しかし、これはどうみても甘い。そして毎日新聞もそうだが、この事実を軽く報道するだけで警察の態度を批判しない。愛知県警はこうすることによって名古屋高検に貸しを作ったのであり、いつもの馴れ合いの構図なのだろうが、マスコミはもっとこうした事実を追求すべきだと思う。



 上記で逮捕された者は「逮捕」という2文字で職を失う。それも懲戒解雇であるから、次の職探しに甚大な影響を与える。しかし書類送検ならば辞職、依願退職扱いになるから退職金は出るし、経歴に傷も付かない。この差は非常に大きい。



 おそらくこの検事は退職するだろう。高検の高額な退職金を手にし、ヤメ検弁護士でも開業してやくざ会社の顧問弁護士でもやれば全く喰うには困らない。全く世の中は不公平の限りだとつくづく感じる。


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