郵便不正事件、検察の完敗判決下る
※マスコミ・映像関係者の皆様
勾留施設についての記事制作・番組制作等でのコメントや、ドラマや映画制作の設定監修等でご質問があればお気軽にご相談下さい。
報道番組へのコメント、新聞社との特集制作、テレビドラマの設定監修等で実績がございます。
また、８月より週刊漫画サンデー誌上にてコラム「刑務所エリート」連載開始しました！そちらも是非ご覧下さい！
6月22日の記事（http://d.hatena.ne.jp/gvstav/20100622/1277207559）でも絶対無罪と書いていた郵便不正事件の判決公判が昨日あり、大方の予想通り、厚生労働省元局長に対して無罪、しかも非の打ち所のない完全無罪を言い渡した。
この事件は、殆どの事件がそうであるように、最初の報道では村木元局長の不正が暴かれたという方向で大量の誹謗中傷ニュースがばらまかれた。ところが、公判が進むに連れて逮捕した複数の人々が皆供述を覆し始め、しかもそれらが全て検察のでたらめ捜査と強制的な調書作成で一致したため、裁判所がそれらの調書を証拠採用しないという異例の「珍事件」に発展。遂に昨日、検察の完敗が高らかに宣言された。大阪地検特捜部の面子は地に墜ちた、というよりも、もはや解散勧告を受けたに等しい判決である。
体験的に言うと、私は自分の事件で２人の検事の取り調べを受けた。共に３０代半ば位、最初は女性で、非常に丁寧で綿密な受け答えが出来る人だった。事実を客観的に見つめようとする姿勢が見え、私も素直に話すことが出来たのだが、２人目の男性検事は頭から威圧的な検事風を吹かせる厭な奴だった。
調書の文面を否定しても、「そんなことを言っても裁判官は納得しない」「嘘つくな」「どこが嘘なんだか指摘してみろ」などと言い争いになったこともある。気の弱い人間ならもうそこでひれ伏してもおかしくないくらい、徹底的なマインド攻撃をしかけてくるのだ。今回の大阪地検特捜部には、こいう手合しかいなかったように思われる。
もちろん、相手が本当に有罪で、暴かなければならない真実があるのならそれでもいい。しかし、私の場合もそうだったが、彼らは（なまじオツムがいいので）自分の思いこみで勝手に調書を作成する癖があり、被告の証言をねじ曲げてでも自分の造ったストーリーを正当化させようとする。その際相手が抵抗すると、今回のように「殺人や傷害に比べたら大した罪じゃないだろう」「認めれば執行猶予がつくんだから」などと言って懐柔しようとしたり、逆に平気で恫喝もするのだ。
私はここで単純な検察叩きをして喜びたいのではない。むしろ、ハッキリ言ってこんな簡単な事件（ロッキード事件などに比べたら）でこんな致命的ミスを犯し、それでもなおかつ誤りを認めないような集団に、検察という看板を持たせていていいのか、という危惧の方が格段に強いのだ。足利事件はかかった年月において衝撃的だが、こちらは行為の陳腐さにおいてあまりにレベルが低すぎる。
そして、この事件の弁護団はどういう人なのだろうと思っていたら、下の記事があったので紹介しておく。
＜【郵便不正】「無罪請負人」の異名 村木元局長の弘中弁護士＞
2010.9.10 16:59
村木厚子元局長の主任弁護人を務める弘中惇一郎弁護士（６４）＝東京弁護士会＝は、検察側の証拠や構図の矛盾点を鋭く突く手法に定評があり、法曹界では「カミソリ弘中」「無罪請負人」と呼ばれる。
これまでにロス疑惑銃撃事件の三浦和義・元会社社長や薬害エイズ事件の安部英・元帝京大副学長＝いずれも故人＝などの無罪判決を勝ち取った。
現在は郵便不正事件のほか、受託収賄やあっせん収賄罪などに問われた衆院議員の鈴木宗男被告（６２）＝１、２審有罪、７日に上告棄却決定＝の控訴・上告審や証券取引法違反罪で起訴された元ライブドア社長、堀江貴文被告（３７）＝１、２審いずれも有罪、上告中＝の上告審を担当している。
（産経ニュースより転載）
有罪率９９％の日本の刑事裁判において「無罪請負人」とは少し持ち上げすぎのような気がするが、薬害エイズ事件の安部英を無罪にしたのだから、確かに凄い手腕なのだろう。鈴木宗男氏は近く収監されるだろうが、ホリエモンはまだまだ分らない。
それにしてもこの事件、簡単にいえば「検察官が有罪を捏造しようとして勝手に調書を作成したけど、嘘がばれました」ということだろう。普通、一般人が法廷で虚偽を述べれば偽証罪に問われるが、虚偽を並べた公判を維持しようとした検察は全く何の罪にも問われないのは、どうみても理不尽ではないだろうか？
検察の皆様、「嘘つきは泥棒のはじまりですよ」という言葉はご存じですよね？
よろしければ一押しお願い致します！
