本間 龍のブログ

原発プロパガンダとメディアコントロールを中心に、マスメディアの様々な問題を明らかにします。

お前が言うな!逮捕された検事が取調べ可視化要求

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 来月発売の新著校正作業で、ついつい更新作業が滞ってしまった。
来週にはタイトルも発表できると思います。

 前回の前田検事逮捕に続き、更に上司2人も容疑隠蔽で逮捕。まぁそれはそれとして驚いたのが、そのうちの前副部長が、検察の取り調べは信用できないから全部録音・録画してくれ、と要求してきたこと。最高検はあっさり拒否したが、佐賀クン、お前がそれを言うなよ!
と言うわけでゲンダイ記事より。


<被疑者になったとたん可視化を要求した“特捜容疑者”のハチャメチャ>
提供:ゲンダイネット

 フザケるのもたいがいにしろ!
 大阪地検の事件で、前副部長の佐賀元明容疑者の弁護人が、取り調べの全過程を録画するよう最高検に申し入れたという。つまり、可視化を要求したのだ。もちろん佐賀の意向である。「オマエが言うか」と思わずツッコミを入れたくなってしまう。

 そもそも検察は、これまで組織一丸となって可視化に抵抗してきた。大阪地検だって例外ではない。「取り調べがやりにくくなり、真犯人を取り逃がしてしまう」などと、もっともらしい理由をつけては反対してきたのだ。それが被疑者になった途端、「可視化してちょーだい」とは、一体どういう了見なのか。

「特捜検察の捜査手法というのは、まず見立てありき。筋書き通りに供述しないと、長く拘置される傾向にあります。脅し、なだめ、すかし……。検察はあらゆる手を使って落としにかかる。こうして得られた供述調書が、公判が始まれば法廷での証言より優先されるのです。捜査の内情を熟知しているからこその可視化要求でしょうが、お笑いですね。自らが所属する組織の捜査手法を否定したに等しい。それだけ、検察が密室性をカサにヒドイことをやってきたという証左です」(刑事司法に詳しいジャーナリストの青木理氏)

 自分は無実だと胸を張り、検察の正義を信じるならば、粛々と身を委ねればいいだけの話だ。それなのに可視化を求めた。要は佐賀自身、検察の取り調べを信じちゃいないのである。「可視化されていない状況で作成された供述調書は証拠能力がない」とまで強弁しているというから、調書なんてほとんどデッチ上げと認めたようなものだ。

 取り調べの手の内を知り尽くしている“特捜容疑者トリオ”。最高検を相手に次はどんな策を繰り出すつもりなのか。
日刊ゲンダイ2010年10月5日掲載)


 もう本当に、検察は断末魔、末期症状。昨日まで「大阪のエース」「割や」と崇められていた連中が逮捕され、逮捕されたら今度は「検察のストーリーにはめられた」「検察とは最後まで闘う」「取り調べを可視化せよ」って、それまで自分がやってきたことを全否定して自己保身かい。

 無理なストーリーを作って捜査をし、それにそぐわなければ証拠を偽造しでっち上げて有罪を量産してきたのに、自分が逮捕されるといきなり「検察のストーリーには乗らない」?

 密室の中で脅迫・長時間の取り調べによる精神的圧迫を日常茶飯事のようにやってきて、それがばれるのがいやで可視化を拒んできたのに、自分が逮捕されると一転して「可視化せよ」?

 開いた口が塞がらないとはまさにこのことで、検事としての能力がどうこうという前に、人間として一体どういう精神構造をしているのか、大阪拘置所の中でゆっくり自己観察した方がいいのでは、と思う。

 前にも書いたが、私はこの事件によって検察本来の能力が著しく低下し、権力の監視が弱体化するのを危惧している。まともに頑張っている検事達だって存在するからであり、今回のリークだってそんな良心をもつ検事達がいたから可能になったことを忘れてはならない。

 この事件で検察は壊滅的な打撃を受けたから、もはや可視化を止める有効な手段はない。ただ最高検は絶対に2人の可視化を認めないだろう。これ以上恥をさらして、更に検察の暗部をさらけ出す可能性が高いビデオ録画など、絶対に認められないからだ。

 それにしてもこのニュース、逮捕された検事達の発言が出てくるたびにムカムカするのは私だけだろうか?「推定無罪」の原則はもちろんこの2人にも適用されるのだが、なんだかとてもむなしく感じられるような・・・

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