本間 龍のブログ

原発プロパガンダとメディアコントロールを中心に、マスメディアの様々な問題を明らかにします。

田代まさしに求刑4年(12/4追記あり)

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タレントの田代まさし被告に懲役4年の求刑があった。以下、読売新聞。

田代まさし被告に懲役4年求刑…覚醒剤事件>

覚醒剤取締法違反(使用、共同所持)と麻薬及び向精神薬取締法違反(所持、共同所持)に問われたタレント田代まさし(本名・政)被告(54)の第6回公判が18日、横浜地裁(宮本孝文裁判長)であった。

 検察側は論告で「常習性が認められ、動機に酌量の余地はない」として懲役4年を求刑、弁護側は寛大な判決を求め結審した。判決は7月1日に言い渡される。

 田代被告は最終意見陳述で「反省している。これからは、しっかり立ち止まり、正しいかどうか判断できる人間になりたい」と述べた。

 田代被告は公判で、覚醒剤の使用などについては認めたが、一緒に逮捕された女性美容師(有罪確定)と違法薬物を共同で所持していたとされる点については否認している。

 検察側は論告で「(美容師に)購入を指示し、被告が代金を負担しており、保管状態まで知らなくても所持の共謀はある」と主張。弁護側は「(美容師に)薬物の量や保管場所を尋ねたこともなく、管理権限はなかった」と、改めて共同所持を否定した。

(2011年5月18日19時15分 読売新聞)

 もはや4回目の逮捕なので「常習性が認められる」と言われてもぐうの音も出ない。前回の釈放からまだ2年ほどしか経過していないので、弁護側の要求した「寛大な判決」も刑期を少し短くしてくれと言う意味で、もとより執行猶予は望めない。心証は極めて悪いから、恐らくは求刑通りの判決になるような気がする。

 彼の逮捕時の映像が国民に与えた衝撃は大きかった。「反省している」というその気持ちはその通りだと思うが、これはもはや意志の力ではどうにも克服出来ない「病気」であり、しかも相当重度の病人だ。

 日本の刑務所は薬物中毒犯に対して治療は全く施さないから、何年服役させてもその間我慢させているだけで、結局釈放されれば元に戻ってしまう。彼のような重度の患者を含め、覚醒剤犯を累犯にしないためには、治療を行う専用の医療刑務所が必要だ。そうでなければ薬物再犯は一向に減らないだろう。

<12月4日追記>

 その後の経過を記載したい。
7月1日に横浜地裁で懲役3年6月の実刑判決が下された。その後控訴せず、刑が確定している。すでに半年近く経っているので、すでにどこかの累犯刑務所に送られているだろう。前回はまだ支援者がいたから、黒羽刑務所にいることが早くから知られていたが、今回はそうした情報もない。家族がいるので、恐らく3年程度で仮釈放になるのではないか。
3年間の懲役中は薬物治療があるわけではなく、ただ単に薬から遠ざけられているだけだ。

だから彼にとっての本当の試練は、3年後、出所したあとに始まるといっても過言ではない。
その時、彼を助けてやれる人がそばにいることを切に願っている。