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本間 龍のブログ

原発プロパガンダとメディアコントロールを中心に、マスメディアの様々な問題を明らかにします。

ホリエモンの出所に思うこと

         「希望は強い勇気であり、あらたな意志である」マルチン・ルター


[刑務所問題]ホリエモンの出所に思うこと
<取材やコメント、監修や講演等のご相談は ryu.homma62@gmail.com までお気軽にどうぞ>

              <最近の活動>
2012/12 大阪朝日新聞にコメントしました(衆院選挙の争点について)
2013/2/10 兵庫県リーガル・ソーシャルワーク研修にて講演しました
      講演テーマ「私が刑務所で出会った障碍者・高齢者
2013/3 東京新聞にコメントしました(オリンピック招致について)
3/11 阿佐ヶ谷ロフトで新刊発売記念対談{タブー×タブー×タブー」
      (慶応大学放射線科講師近藤誠氏、鈴木邦男氏)
3/14 三省堂神保町本店にて新刊発売記念対談「誰がタブーをつくるのか」
      (鈴木邦男氏)
3/23 神奈川県反核医師の会にて講演
      講演テーマ「第5の権力・広告代理店」 
3/28    毎日放送ちちんぷいぷい」インタビュー
      (ホリエモン氏の釈放を受けて) 
 
<最新ニュース>現在WOWOWにて放映中のドラマ「ソドムの林檎」http://www.wowow.co.jp/dramaw/sodom/ の拘置所ドラマ部分の監修をさせて頂きました。皆さん、是非見て下さい!



昨日、ホリエモンこと堀江貴文氏が長野刑務所を仮出所した。さすがホリエモン、19時の記者会見はNHKまで取り上げるほどの人気ぶりだった。

正直、私はムショに入るまでの彼の言動は好きではなかった。ツイートなどで時おり感じる傲慢な態度は改めるべきだと思っていた。入所の際も派手なパフォーマンスを展開し、この人は反省がないのか、とも感じていた。

それが、昨日の記者会見の内容を聞いて、少し彼を見る目が変わった。写真を見ても入所前のトゲトゲしさがなくなり、会見では素直に自分の罪を悔いていた。別に刑務所に入っていた間に思想教育があった訳ではないし、誰も彼に反省を強いた訳でもないだろう。それでも彼は2年前とは打って変わって頭を下げ、多くの人に迷惑をかけた、殆どの訴訟は和解している、と語っていた。彼もム所の中で一人になって、色々考えることがあったのだろう。

そして私が注目したのは、会見の中で彼が刑務所の様子に言及し、更生保護に役立ちたい、と言ったことだ。
入所中のツイートから見て、彼が養護工場の用務者をしているのは分かっていた。かつて私も働いた場所だから、その苦労は容易に想像できる。その仕事を1年以上やった結果、彼の中に弱者を慈しむ心が芽生えたのではないか、と感じた。

入所前のホリエモンは「金こそすべて」の拝金主義を肯じて恥なかった。その発言からは持たざるものや弱者に対しての配慮など全く感じられることはなかったが、昨晩は明らかに異なるものを感じたのだ。刑務所、その中でも養護工場には、社会の辛い縮図が詰まっている。彼もそれを間近に見て考えることがあったのだろう。

 その彼の発言に対して、早速「更生保護への取り組みはそんな甘いもんじゃない」「覚悟がないならやるな」という発言も飛び出した。しかし私はそうは思わない。彼のような知名度がある人が語ることこそ、国や法務省が何十年もかかってできなかったこと、つまり日本の更生保護の実情を満天下に知らしめ、多くの人々に知ってもらえる可能性があるからだ。

 更生保護つまり出所者支援は国家の急務だ。毎年刑務所を出所する約3万人の45%近くが社会にもどれず、再び軽微な罪を犯してム所に戻る。その殆どの原因は、社会に彼らが戻る居場所や働く場所がないからで、国は戦後延々とその受け皿作りをせず、僅かな更生保護施設と善意の人々に対応を任せきりにしてきた。その無理な体制がいよいよ限界に来て、現在の再犯率高止まりになっているのだ。

 しかし国民の多くはその実情を知らず、出所者がム所に戻るのはそいつがワルだからだ、程度にしか思っていない。しかし繰り返すが、出所して一時的に身を寄せるところがあり、住む場所を確保して仕事があれば、多くの人々が再犯などしないですむのだ。それをホリエモンが語ってくれれば、その拡散力は桁違いである。

 収監中からツイッターで語っていたが、彼はこれから宇宙ロケット事業などに打ち込んでいくのだろうから、更生保護は本業にはならないだろう。でもそれで構わない。彼がム所の中の実情や出所者が抱える問題について、様々な場所でその改善を訴えてくれれば、必ずや多くの人々、特に今までこの方面に全く関心がなかった若い人たちが聞く耳を持ってくれるだろう。私はそこに大いに期待している。どんどん発言していって欲しいと思う。