本間 龍のブログ

原発プロパガンダとメディアコントロールを中心に、マスメディアの様々な問題を明らかにします。

2年ぶりの秋の夜

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 9月に入った途端、本当に秋らしく過ごしやすい陽気になってきた。思えば去年の今頃はまだ黒羽刑務所で、「もうそろそろ釈前(仮釈放の前に行われる講習のようなもの)かなぁ」などと気もそぞろだった。

 2年ぶりに社会復帰して(刑期は1年弱だが、裁判で1年近くも勾留されていたので)、やはり予想していたとおり、東京の高温多湿さには完全に参ってしまった。

 特に6月から7月にかけての一ヶ月半の間は体がだるくて全く使い物にならず、二度も高熱を発して寝込む始末。たとえ2年でも、完全に娑婆から隔離されていると免疫力や体力が格段に落ちてしまうようだ。

 だから8月に入って真夏日が一日もなかった今年の夏は大変有難かった。勾留1年目は東京拘置所で夜もクーラーがガンガンに効いていたし、2年目は栃木の避暑地那須塩原だから、その間避暑に行っていたようなものだったからだ。

 念のために申し添えると、全国の拘置所の殆どにはクーラーはない。東拘(東京拘置所)は最新鋭の新館だからクーラーも付いていたのであって、もちろん刑務所には全く付いていない(これも最新鋭のPFI刑務所を除く)。

 東拘も各部屋に付いているのではなく、長い渡り廊下にガンガン冷気を送り出し、各部屋の換気口からその冷気を取り入れる方式になっている。それでも夜は寒いほどで、私などは毎晩厚い布団をかぶって寝ていたのだ。

 なんとまた贅沢な、と不快に思われる方もいるかも知れないが、拘置所の段階ではまだ有罪が確定しているわけではないので、ある程度扱いが緩いのだ。更に冷房が入っているのは各部屋ではなくて、刑務官達が執務している廊下部分になっているので、被告達にことさら便宜を図っているわけではないという言訳も立つ。

 夏が暑くなかったのは有難いが、就寝が21時なので秋の夜長を愉しむなどという風情は全くない。特にム所では隠れて読書しているのが発見されるだけでも即懲罰の対象になるので、眠くなくとも無理して寝るしかないのだ。

 そういう意味で、この2年ぶりの秋の夜長のありがたさをしみじみと感じる今日この頃である。書を読んだり、音楽を聴きながら文章を書いたりする時間は、私のような愚かな人間にも束の間の安らぎを与えてくれる。

 大好きなボウモアをなめながらの時間を、ム所の中で何度夢想したことだろう。多くの暖かい方達の善意で、今自分がここに居られる幸せをかみしめている。皆様、本当に感謝しております。どうも有難う。

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