本間 龍のブログ

原発プロパガンダとメディアコントロールを中心に、マスメディアの様々な問題を明らかにします。

2009-07-01から1ヶ月間の記事一覧

現場の刑務官の質は高かった

ここまで司法行政については結構辛口の文章ばかりだったが、私はこのブログで官側の全てを否定しようと思っているわけではない。そもそも彼らの世話になった原因は自分にあるのだし、一生そのお世話にならない国民の方が圧倒的に多いのだ。恨み辛みを書いて…

刑務所で受刑者の心と体はどうなるか

ところで、懲役を受けた受刑者の心と体が刑務所生活によってどうなるか、というのは体験した者にしか分からない。そのいくつかをご紹介しよう。刑務所 (雑学3分間ビジュアル図解シリーズ)作者: 坂本敏夫出版社/メーカー: PHP研究所発売日: 2007/10/25メディ…

全国就労支援事業者機構とは何か

これまで書いてきた通り、日本には出所者に対する政策的な就労支援というものは存在しない。一応全国に約6千社の「協力雇用主」という、出所者を受け入れても良い、と自ら表明してくれている会社があるのだが、その殆どは中小または零細企業で、補助金等が…

出所者はハローワークで前科を申告しなければならないのか?

これも私の著書の中で書いたことだが、仮釈放直前の教育期間(釈前=シャクゼン、といいます)中に、ハローワークの係が刑務所にやってきて、ハローワークでの職探しのやり方をレクチャーしていったことがあった。 派遣されてきたのは、黒羽刑務所は栃木県の…

取り調べの可視化は絶対に実現すべきだ

本日の朝日新聞2面は「見える取り調べ 流れ加速」と題し、警察の取り調べを全て録音・可視化する流れが強まっている、との記事が載っていた。 流れが決定的になったのはなんといっても足利事件の菅谷さんが釈放されたことが大きい。直接の要因はDNA鑑定が覆…

刑務所に戻りたいから再犯するのか?ふざけるな共同通信!

本日の共同通信ニュースから 『刑務所戻りたいと無賃乗車の疑い 当時の所持金は百円 福井署は24日、3日前に出所したばかりの刑務所に戻りたいと、タクシーに無賃乗車したとして、詐欺の疑いで住所不定、無職市橋義和容疑者(52)を逮捕した。 同署によ…

出所者が再犯を犯さざるを得ないメカニズムとは

「刑務所に戻りたいから再犯するのか」の続きを。 何故出所してすぐの者が再犯に走るのかといえば、答えは簡単。金が無く、稼ぐ手段もなく、雇ってくれるあてもなく、食うことも出来ず、雨露をしのぐ場所もないから。そんなバカなことはないだろ、何か手段が…

足利事件、加害者の追求は徹底しなければならない(1)

このブログでは足利事件について色々書いていきたい。 足利事件の詳細については既にどこにでも書いてあるので再掲しない。ここで書くのは取り調べと懲役を体験した者としての感想である。 自著にも書いたが私の場合、逮捕時には既に罪を認めていたので調書…

私の刑務所体験(2) 刑務所は受刑者が運営している!2

昨日は用務者が工場内の雑用一切を担っていると書いたが、日々の生活全てが受刑者の自給自足によって行われていると云っても過言ではない。刑務所というのは食料生産以外(府中のようにパンを作っているところもあるが)全てをその敷地内でまかなえるように…

私の刑務所体験(1) 刑務所は受刑者が運営している!

さてこのブログの根本、私の刑務所体験を少しづつ掲載していきたい。私は昨年10月まで約一年間、栃木県那須塩原にある黒羽刑務所に服役していた。 ここは主に初犯と短期刑(だいたい懲役で5年程度まで、法律的には8年まで)の者が収容されている。関東圏で…

マスコミが報じない裁判員拒否の確実な方法

裁判員制度による国民参加の裁判がもうすぐ始まる。 私はこの制度の理想部分には共鳴するが、現行のシステムには同意しない。守秘義務が厳しすぎて裁判員に負担がかかりすぎるからだ。裁判で体験したことを生涯喋ってはならない、というのでは制度改革ができ…

衆議院解散

遂にというかようやくというか、衆議院が解散した。これでも半世紀に渡って日本を支配してきた権力集団なのか、と目を覆いたくなるほどの自民党の凋落ぶりを、一年前誰が予想したろう。とはいえその退潮はすでに一昨年の参院選で明らかだったのだから、この…

犯罪は減少している?

世間の認識とは違っているが、実は犯罪の発生率というのはここ5年で減少してきている。国が発行している「犯罪白書」にもそう書いてあるのだから間違いない。わが国の犯罪発生件数は平成14年度の369万件がピークで、19年度は269万件にまで減少し…

刑務所の過剰収容は改善されたか?

6月28日の朝日新聞一面に、「刑務所の過剰収容緩和」という記事があった。ここ10年ほどひたすら増加の一途をたどっていた刑務所の過剰収容が昨年度(平成18年)は100%を切って98%になった、という記事。社会面には補足記事で「函館少年刑務所…