本間 龍のブログ

原発プロパガンダとメディアコントロールを中心に、マスメディアの様々な問題を明らかにします。

犯罪は減っている!(3)犯罪の減少傾向を喜ばない業界とは?

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 先日に引き続き、犯罪の減少傾向について書いてみよう。



復習になるが、この7年間の減少期間に刑法犯はどれだけ減ったのか?



 認知件数のピークは平成14年の369万件(平成20年度犯罪白書より)。昨年が約170万件ということは、なんとピーク時に比べいつの間にか半減している。もちろん7年間、大体毎年6%ずつ減ってくればそういう数字になる。


 これは本当にすごいことなのに、マスコミはどこもそういう報道をしていない。NHKですら、殺人事件数が戦後最低になったとしか報道しておらず、最も意味のある数字である「刑法犯の半減」を言わない。一体何故なのか。


 更に、殺人事件のピークは1950年代だが、このころは年間発生件数が平均約3000件であった。警察の捜査能力や当時の世相から考えて通報されないものは今よりも桁違いに多かっただろうから、実際は
これよりも遙かに多かったに違いない。それと比べれば、昨年の1097件という数字は、ピーク時の実に三分の一に減っている。これもすごい数字だ。


 以上読んで頂ければ分かるとおり、確実に犯罪は減っている。しかも劇的に、といっていいほどだ。それなのに危機感を煽り立てて自らの組織拡大を目指す警察、視聴率のために刺激的な事件ばかりを追い求めるマスコミのせいで、国民はま逆の印象を植え付けられている。



 マスコミ各社がこの事実を報じないのは何故か?一つには、きちんと数字を読み込み分析できる記者が減っていると言うこともあるだろう。

 毎日の報道を見ていると、警察庁の発表だけをバカの一つ覚えのように繰り返すだけで、その数字の意味を深く掘り下げない連中が増えているのは確かだ。目的意識を持っていれば、今回の発表の重要性がすぐに分かるはずなのに、それが出来ない。



 そしてもう一つの理由は、民放にとって「数字にならないニュース」ということなのだろう。猟奇殺人大量殺人、芸能人の覚醒剤事件は視聴率を稼げるが、「犯罪件数が減少しました」などというのは地味で相手にされないと判断する。



 そもそも連日連夜、「凶悪犯罪が増加している!」と騒ぎ立てている立場で「実は犯罪は7年前に比べて半減しました」などとはみっともなくて云えない。まともなデスクがいれば、犯罪件数はいきなり半減したのではなく、7年間に渡って減少した結果なのだということが分かるはずなのだが、それにも口をつぐんでいる。


 哀れ煽られまくった国民は警戒感ばかりを募らせ、アホな要塞マンションを建てたり、意味のない電車内の防犯カメラにも従ってしまう。


 厳罰主義ばかりが昂進し、出所者には再生の道などないから再犯率は減らない。過剰反応の行き着く先は限りなく息苦しい管理社会だ。だから、犯罪は減少しているのに自殺者は毎年増加していく。



 今日記者会見した池田新警視総監は「平穏に暮らしている人が、振り込め詐欺やひったくりなど犯罪の被害に遭うことが多いことから、体感治安の向上に努めたい」と述べたというが、振り込め詐欺だって3割近く減っている事実をなぜいわないのか。


 警察も、組織と予算確保のために、国民を適度に疑心暗鬼にしておいた方がいいからわざと黙っているのだ。


 結局、治安が悪い方が良いよりも遙かにカネになる業界がある。
警察は予算を肥大させ、警備会社に大量の天下り先を確保する。その警備会社は企業だけでは飽きたらず、個人の家まで取り込もうと必死だ。そして防犯カメラ業界、マンション業界も「犯罪の危険があるからセキュリティーは万全に」と言えば売り上げにつながる。


 そしてマスコミもその一翼を担っている訳だ。いわば、官民あげて「治安が悪くなった」と騒いで甘い汁を吸っている輩がいるのだから、今さら「犯罪が減った」などと本当のことを言われては、おまんまの食い上げにつながるから困るのだ。


 しかしこれはどうみてもおかしいし、このままでいいはずがない。この欺瞞に気づいている学者は大勢居るし、私も何度でも告知していきたい。繰り返し言おう。「日本の治安は改善されている。マスコミは、国民に無用な不安感を植え付けるのはやめろ!」と。


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