本間 龍のブログ

原発プロパガンダとメディアコントロールを中心に、マスメディアの様々な問題を明らかにします。

「原発広告」遂に発売!

9月14日のトークイベント「メーカー製造責任と原発広告」はおかげさまで盛況でした。
 事前予約は30人程度でしたが、50人以上の方が来場され、大変熱心に聞いていただきました。当日は25日発売の「原発広告」のエッセンスを投影してご説明したのですが、過去の広告を映し出す度に失笑やため息が漏れ、活発なご質問も寄せられました。

当日の模様は以下のページで見られます。
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/101583
http://togetter.com/li/565460

そして遂に25日、小生7冊目の著書『原発広告』が発売となりました。
 この本では1974年から2011年まで展開された原発広告の数々を時系列で紹介しています。また、40年間を10年単位で四分割し、その広告手法の変遷も解説していますので、原発ムラがどんな狙いや目的で山のような広告を打っていたか理解出来るようになっています。
こちらで「はじめに」を読むことができます。
http://www.akizero.jp/archives/6971
 
 今まで多くのジャーナリストが原発広告について言及していましたが、その実態を一つにまとめた書物はなく、誰もが「そうだったんだろうな」と思いつつも都市伝説のような状況でした。

 しかし40年以上の長きに渡りあらゆるメディアに展開されていのに、そのアーカイブがどこにも存在していないというのはいかにも不自然です。広告業界には様々な業界誌や広告賞がありますが、そういう場所でも原発広告を振り返る試みはされてきませんでした。

 また、大手メディアの原発特集の中でもそういう試みはされていません。そこにはいくつかの隠された理由が存在します。それは主に、

⑴自分たちが原発ムラのPRに加担していた事実を今さら知られたくない

  ➡読者や視聴者からの批判が怖い

⑵実は巨大クライアントの言いなりだということがばれてしまう
➡ 権力者を見張る、弱者の味方という仮面が剥がれてしまう

⑶過去の広告掲載といえども、原発ムラや関連企業からの文句が怖い

➡ 例えば、東芝などの原発企業から抗議されるのを怖がっている


などですが、いずれも「広告費」に頼るメディアの宿命的体質なのだと言えるでしょう。
 
 しかしどこのメディアも検証しないまま、原発広告が忘却されてしまっては、またいつ同じようなプロパガンダがまかり通るか分かりません。
それゆえに、今回は主に新聞(全国紙)・雑誌(大手)を中心に250点以上の広告例を集めて掲載することとしました。是非とも多くの読者にご覧頂き、ご感想を頂きたいと考えております。