「原発プロパガンダを可視化する」ということ
「原発広告」「原発広告と地方紙」執筆の狙いは何か、とよく聞かれます。幾つかあるのですが、その中でも最大の狙いは、「原発プロパガンダを可視化する」ということだと考えています。
今までも、活字で原発広告や原発プロパガンダに言及した本は、幾つもありました。仮にも原発問題を追いかけている記者やライターの方なら、原発ムラの広告攻勢などは百も承知だったからです。
しかし、一般読者の方は、それらに関する記事を読んでも、「ふ〜ん、そうなのか」と簡単に通り過ぎてしまいがちです。それは当然で、人は誰でも、視覚的要素がなければ記憶にとどめにくく、一つや二つの事例では、その問題の根深さが理解されない、という問題点がありました。
ましてや、普段から広告や記事に関心を持っている層でなければ、実際の写真なしの記事のみでは、その内容を想像することは困難です。そういう一般の方たちに向けて、原発プロパガンダを「視覚化する」必要があると考えました。拙著では、そこを徹底的に検証することにしたのです。
このブログやツイッターで何度も書いていますが、原発広告の実態を、実際に掲載された形で収録した書籍はほとんどなく、おそらく早川タダノリ氏の「原発ユートピア日本」があるくらいです。そしてさらに地方紙の実態まで視覚化したのは、拙著だけでしょう。
この方式ならば、とにかく論より証拠、掲載されている広告と記事を見ていただき、読者が自分でそれらを評価できます。原発プロパガンダの規模と怖さを如実に感じてもらうには、この方法が一番適切ではないかと思ったのです。
<非常にユニークな視点、超おすすめです!>